自分を動かす

白湯(さゆ)が教えてくれた、「丁寧に暮らす」の本質。

私事で恐縮だが、約半年「白湯(さゆ)」を飲みつづけた結果、12kg体重が減った。

20代後半から体重は増えていく一方だったため、このドラマチックな痩せ方は歴史的快挙と言っていい。

スタンフォード大学の教授で、キャリア論の研究で有名なジョン・D・クランボルツ教授は「人生の8割は計画した通りにはいかない」という。

白湯との出会いも、この痩せ方も、もともと人生計画にあったわけではない。

人生とは本当に何があるか分からない。

まあ、とにかく飲みつづけてみて分かったことは、「白湯」は心身にとって「すばらしい飲み物」ということだ。

芸能人が「美容のために」と習慣に取り入れているのも少し理解できた。

ナシーム・ニコラス・タレブは、自著の中で「身銭を切らずして得るものなし」と言い切る。

つまり、本当のことが知りたければ「実践しろ」ということだ。

日本人にこそ「白湯」は効く

去年盛岡のとあるカフェで「てつびん白湯」を飲んだことが、白湯を習慣に取り入れようと思ったきっかけだ。

そこで飲んだ白湯は、やわらかく、まろやかで。

身体に対して、不思議な優しさを感じた。

そしてこの時はじめて、私は「お湯にも飲み方がある」ことを知った。

「白湯」という概念が「自分ごと」になった瞬間である。

その後、文献をいくつかあたってみて分かったことがある。

それは白湯もたらす効果は「とにかく多岐にわたる」ということだ。

例えば、

「食後の胃もたれが改善する」

「便通を促す」

「身体を温める」

「代謝がアップし、太りにくい体質になる」

「手足の冷えが解消される」

「体に未消化物がたまらなくなり、日中の眠気がなくなる」

「美肌になる」

「下半身のむくみが解消する」

「血流が改善されるので、肩こりもよくなる」

「疲労感がなくなる」

「花粉症が治る」

といった具合である。

白湯がこのような効果をもたらすのは、飲むことで「胃腸が温められ、胃腸が元気になり、胃腸の火力が高まる」からということだった。

胃腸で消化された食べものは、いったん吸収されてから肝臓に入り、そこでさらに分解されて栄養素になります。

その栄養素が全身にわたって各臓器に滋養を与えているわけですが、このプロセスをおこなうパワーの源が「胃腸の消化力」なのです。

私たちの身体には、この胃腸の消化力をはじめとして全部で十三の火(=アグニ)があります。これらすべての火が、実は胃腸の火を発生源としています。

それゆえ、胃腸の消化力が弱まると、生命活動すべてが弱まってしまうのです。その生命活動の根源である胃腸に直接左右するのが、白湯だというわけです。

また、日本人は「民族的に胃腸が弱い」という。

しかも、その弱さは世界有数。

昔、お笑いトリオの「ネプチューン」が「日本人は胃腸が弱い」と歌っていたが、あれはギャグでもなんでもなく紛れもない真実だったのだ。

長野の百草丸、伊勢の萬金丹など伝統薬の中に「胃腸薬」が多いのは、日本人が遺伝的に胃腸が弱く、胃腸の力を回復することが全身の健康に役立つとしてきた何よりの証拠と言える。

つまり、日本人にこそ白湯は効く

こう私は解釈した。

十分な知識と目的を得た私は、あとは実践に移すだけだった。

そしてその結果、今に至る。

「朝起きて、鉄瓶で白湯をつくり、コップ一杯の白湯を飲む」

「残った白湯は、魔法瓶または水筒に入れ、休憩時に飲む」

スラムダンクで、インターハイ・豊玉戦で南のひじ打ちを受けた流川楓が片目でシュートを決めたときのように、今はもう白湯を飲むことを体が覚えている

白湯は生活の一部になったのだ。

ところが、白湯がもたらしてくれたことはまだ他にもあった。

ほかの「良い習慣」をいくつも持ってきてくれたのだ。

白湯がもたらしてくれた良い習慣

私は今、二日に一回寝る前に「肌糧」という「発酵ゼリー」を食べる習慣がある。

この発酵ゼリーは、中国の宮廷に古くから伝わる美容法「晩夕の蜜、早朝の水」をもとにして石見銀山大森町の「群言堂」によって作られたものだ。

「晩夕の蜜、早朝の水」とは、

晩夕の蜜

そもそも、なぜ夜眠る前に蜂蜜を摂取するとよいのでしょうか? それは、腸の消化吸収能力がもっとも高まるのが夜22〜2時の間だから

蜂蜜に含まれるビタミンやミネラル、アミノ酸など美容成分がちゃんと吸収されることで、美肌作りに大いに役立ってくれるのです。

早朝の水

では、白湯はどうでしょう?

起き抜けに飲む白湯は、乾いた体を潤してくれるのはもちろん、内臓を温め、全身の巡りをよくしてくれます。

また、体内が温まると、今度は腸内で「セロトニン」という物質の分泌が促進されます。「セロトニン」は腸の活動を促進させる上、気分を高めてくれる効果もあるので、腸内環境を整える助けとなるのですね。

参照:「晩夕の蜜、早朝の水」中国宮廷に古来から伝わる美容法のお話

要するに、夜寝る前に蜂蜜を摂取して、朝起きたら白湯を飲むと調子が良くなるという考え方だ。

肌糧を食べているせいなのか、「5歳くらい若返ったね」と言われることもしばしばある。

それから、朝一に飲む白湯には「トリカトゥ」というスパイスミックスを混ぜている。

トリカトゥとは、黒胡椒(ブラックペッパー)、生姜(ジンジャー)、長胡椒(ヒハツ・ロングペッパー・フィファチ・ピッパリなどとも言う)の3種を同量合わせたブレンドスパイスだ。

その効果は、

「消化力を高める」

「体を温める」

「解毒作用」

「脂肪分解」

といった具合に、白湯と似たり寄ったりで、新型コロナウィルスの予防対策にもなるようだ。

トリカトゥは、「薬に頼らず花粉症を撃退するアーユルヴェーダ式5つの方法」でも紹介した3種のスパイスミックス。 トリ=3つ カトゥ=辛い という意味で、 ジンジャー、ブラックペッパー、ピッパリーという3つの辛いスパイスを混ぜて作ります。

体内から活性化して、免疫もアップ。

毒だし効果も抜群なので、花粉症はもちろん、風邪やコロナ予防にも

さらに殺菌効果、若返り効果がパワフルなバジルを使ったお茶は、刺激がありながらも飲みやすい味。

参照:ウィルスから体を守る! アーユルヴェーダ式「新型コロナウイルス予防対策」

トリカトゥには、起き抜けの体に「火」をつけてくれる力がある。

コーヒーとは違うブースターという感じだ。

さらに、毎朝白湯を飲む前に「タングスクレーパー」で舌ケアをするようになった。

舌苔(ぜったい)」という言葉をご存知だろうか?

私は白湯を飲むようになるまで知りもしなかった。

舌苔とは、細菌、食べかす、口腔粘膜の剥がれた上皮などが「舌」に付着した集合体のことで、それが「苔状」に見えるというのが名前の由来である。

要するに、鏡で自分の舌を見てみると気づく白っぽいアレのこと。

アーユルヴェーダでは、舌苔は老廃物、未消化物(アーマ)の一種であり、食べたものが体の中に残留して、睡眠中に舌の表面に現れるとされている。

舌苔が白く厚ぼったくなっていると、胃腸が弱っている証拠。

舌苔がほとんどないと、抵抗力が落ちて全身が衰弱している証拠。

つまり、舌苔は、体の健康状態を教えてくれるバロメーターなのだ。

朝起きて食欲がなかったり、だるかったり、なんとなく体の不調を感じる日はありませんか?


そんな不調の原因を“見える化”してくれる便利な部位があります。

それは「」。

舌はご飯を食べたり、味わったりするための器官ですが、古くから伝わる中国医学では、体質や内臓を映し出すバロメーターとして診察基準の一つとなっているのです。

参照:「舌ケア&白湯」の新習慣で朝が変わる! 朝5分でできるデトックス習慣のすすめ

医者が診察時に患者の舌を見るのも納得がいく。

ところが、舌苔は放っておくと「口臭」や「不快感」の原因なってしまうため、ケアした方がよい。

そこで、舌みがき「タングスクレーパー」が役に立つ。

ちなみに私は、柴咲コウさんのYoutubeでタングスクレーパーを知った。

舌苔を取り除かないと朝が始まらない。

今はもう白湯同様、やめられない習慣になってしまった。

自分の習慣を見つめて、習慣を編集していく

一つの習慣を取り入れると、良い意味でも悪い意味でも、「ドミノ」のように関連する習慣がついてくることがある。

これは「ドミノ効果」と呼ばれているものだ。

ドミノ効果とは、1つの行動を変えたことで、連鎖反応が起こり、ほかの行動も変わることを言います。

たとえば、2012年にノースウェスタン大学で行われた研究がこの効果をよく表しています。

この研究では、座った姿勢で娯楽に興じる時間が減ると、摂取する脂肪の量が減ることがわかりました。

参照:ドミノ効果で習慣の連鎖をつくり出す

私が白湯で実感していることはまさにこれである。

「寝る前に、肌糧(はだかて)を食べる」

「トリカトゥを白湯にまぜて飲む」

「朝白湯を飲む前に、タングスクレーパーで舌ケアをする」

白湯が「最初のドミノ」となり、次々に関連する良い習慣がついてきた。

スタンフォード大学教授のBJフォッグ氏は、

1つの習慣だけを変えることはできない。習慣は相互に結びついており、1つの習慣を変えれば、ほかの習慣もおのずと変わる」という。

こうした習慣における原理原則のもと、

自分の習慣を見つめて、気付いて、観察して、長い目で見てより幸せになれるように、悪い習慣はやめて、良い習慣を取り入れるなどして「習慣を編集していく」こと。

思うに、これが「丁寧に暮らす」の本質なのではないだろうか。

少なくとも私には、そういう実感がある。

以上、何かの参考になれば。

Photo by Alex Kotliarskyi on Unsplash

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