自分を動かす

「ゲコノミスト」になって、「大学生から社会人」になった時の記憶を思い出した。

ゲコノミスト」になって、半年以上が経った。

ゲコノミストとは、「お酒を飲めない・飲まない・飲みたくない」人のことである。

ゲコ」というと、一般的には「体質的にまったくお酒を飲めない人」のことを指します。

私ももともとは無理をすれば少しお酒が飲めたわけですから、「厳密にいえばゲコではないのでは?」と思った方もいるでしょう。

しかし、ゲコノミストグループに参加する方々は「体質的にまったくお酒を飲めない人」ばかりではなく、「少しは飲めるけど、お酒が好きではない人」「身体を壊してお酒を飲めなくなった人」など多様です。

ですから、私は「ゲコノミスト」を「お酒を飲めない・飲まない・飲みたくない」人の総称としています。

*ゲコノミストグループは、レオス・キャピタルワークスの藤野英人さんが2019年6月にFacebookでつくられたゲコノミストのためのコミュニティ。

私は「お酒を飲むのは好きだが、飲まない」という選択をしたため、「ゲコノミスト」となった。

これは年始に掲げた「行動指針」に結びついている。

5.視点を増やすこと

7.自分だけの実験をすること」あたりの指針に該当する行動だ。

10年以上お酒を嗜み、20代の頃は無茶な飲み方も結構している。

思うに、人並みにお酒を飲むのは好きだ。

そんな私にとって「お酒を飲まない」は、覚悟を決めた大実験となった。

「ゲコノミスト」になって起きたいくつもの変化

何も証明するものが手元に残っていないが、2020年1月4日を最後に、これまで本当に一滴もお酒を飲んでいない。

新型コロナ影響で、4割以上が体重増

コロナ太りの実態!女性は平均2.6kg体重増加

全体的な傾向は確かにこの通りなのかもしれない。

ところが、私にかぎっていえば「大幅に体重減」となっている。

緊急事態宣言中に、6〜7kgも体重が減った(1月から数えれば12kg減)。

この大きな変化は「お酒を飲んでいない」ことの証明になるかもしれない。

「ゲコノミスト」になったことで、起きたと思われる変化はその他にもある。

・よく眠れるようになった

→夢をまったく見なくなった。

・いびきをすることが激減した

→妻からの確かな情報。お酒を飲んだ日の夜は本当に酷かったらしい。今までごめんなさい。

・朝起きてすぐ、集中モードにはいれるようになった

→午前中の4時間を集中力のゴールデンタイムとして、この時間に企画事や整理整頓などの頭をフルに使うタスクを処理。

・夜の外食に行かなくなった

→新型コロナの影響とも重なるが、この結果、お金がかなり節約されるようになった。

・お金と時間をより、投資に回せるようになった

→本を購入する量が増え、読む時間が増えた。執筆をする時間が確保できるようになった。字を練習する時間ができた。

・記憶力があがった

→感覚的だがこれも手応えがある。今年覚えようと決めたものはしっかり記憶している。

・肝臓の数値が劇的によくなった

→20代の後半あたりから、健康診断をすると毎回肝臓で引っかかっていたのが、この半年で結果が劇的に改善された。

・車移動に制限がなくなった

→私が今住んでいる地域は駅から遠く車移動が必須。そのため、夜の会食をセットするのが億劫だったのだがその気持ちが一切なくなった。

・5歳くらい若返った

→これはいろいろな人に言われる。昔に戻ったねと。

こんな具合に、次々と自分の身にポジティブな変化が起きている。

ちなみに、お酒を飲むのをやめてから「何かを失った」という感じはまったくなく、むしろ「手に入れたもの」ばかりという感覚だ。

藤野さんの本の中には、糸井重里さんとの「ゲコ対談」という企画があった。

特に面白かったのは「本を読むこと、健康、お酒の関係」の部分。

藤野:この2〜3年の間、70代、80代でがんがん成功している起業家、アーティスト、写真家にいろいろインタビューしたんです。

インタビューをもとに、どこに共通点があるのかを探ると、ほぼ9割ぐらいの人が大変な読書家でした

さらに、少し前に、NHKが独自に開発した人工知能「AIひろし」が、北海道から沖縄までの65歳以上のお年寄り、のべ41万人の生活習慣や行動のデータを分析して、健康がどんな生活習慣に関係しているのかということを調べたんです。

それで出てきたのも読書だったんです。

読書習慣がある人は、散歩をしている人よりもラジオ体操をしている人よりも食事制限をしている人よりも、健康に直結していたと分析されたんです。

糸井:そうですか。

藤野:不思議に思って何人かの医者の友達と話をしたら、たぶんこういうことじゃないかという推論でした。

それは、まず本を読んでいるときにばかばか食べられないし、お酒も飲めない。

それからひとりでいるので他者からの圧力がなくストレスもない。

体を休めているの状態で、頭を使っている - こうした状態をつくっている時間が長い。

だから健康なのでは、ということです。

ぼく自身もいろいろな経営者と会ったときに、わりとクリアな人って、1に読書、2に読書、3、4がなくて5に散歩という人が多くて。

糸井:かなりぼくですね、それは。

藤野:やっぱり

こうなってしまうともう「お酒を飲まない」ことをやめられない

お酒は飲まなくても生きていける。

実際になってみると思っていたほど大したことはなかった。

こうしてゲコノミストが「私のデフォルト」になった。

大学生から社会人になった時の「変化のギャップ」に驚愕した

ゲコノミストになった私は、

最近になり「大学生から社会人になった時の記憶」を思い出した。

早く社会人になりたい

学生の頃、私は周囲によくこう言っていた。

今思えば「カッコつけ」も多少あった。

しかしこれは紛れもない本心で、ビジネスの現場に早く身を投じたかったのだ。

理工学部だったが大学院にいく選択は頭になく、4年で卒業して就職することを早いうちから決めていた。

就職活動を経て、企業のマーケティングコンサルティングをする会社へ入ることを決めたのは大学4年生の春。

「これでついにビジネスの現場にいける」

ここまでは非常に順調に進んでいたと思う。

ところが、内定先でインターンシップに参加するようになり、参加すればするほど学生と社会人の間にある「大きな差」に不安を募らせた。

「自分にこんなことが本当にできるのか?」

「なんであの人はあんなに早く作業ができるんだ?」

こんな自問をすることばかり。

卒業間近に控えた私は、不安で「早く社会人になりたい」とは口が裂けても言えたものではなかった

しかし、私の不安にはお構いなく、社会人になる日は予定に通り訪れた。

ところが、いざ入社してみるとわかったことがあった。

入社する前に抱えていた不安を「まったく感じなくなった」のだ。

この変化のギャップに私は驚愕した。

毎日のようにインプットされるビジネスの考え方や刺激に学びが溢れていて、会社に行くのが面白くて仕方なかったのだ。

もう大学生には戻りたくない

そう強く思ったことはよく覚えている。

覚悟を決めて「別人」になりきれるかどうか

要するに、

ゲコノミストになった時も学生から社会人になった時も、覚悟を決めて「別人」になりきった、ということなのだ。

大学生から社会人には、環境の強制力で覚悟を決め「社会人」という「別人」になったわけだが、「ゲコノミスト」については自分で意識的にそうした。

別人になった私にとってみれば、そこは不安を感じる世界ではなく、むしろ当たり前の世界。

当然、その世界を面白がりそして楽しむことができる。

さらに、なる以前に悶々と抱えていた不安が馬鹿らしいものだったとすら思えてしまう。

多くのひとは、誰かが何かにチャレンジするとき「途中で挫折してやめていってしまう」と思っている。

ところが、「挫折してやめてしまうひと」は実はそれほど多くない

本当に多いのは、それを始める前に「挫折することを想像して、チャレンジもせずにやめてしまうひと」だ。

自分の想像力」が立ちはだかり、それに多くの人が打ちのめされている。

だからこそ私は思う。

やる覚悟を決めて「別人になりきれる人」は強い。

別人になりきっているうちにいつの間にか「デフォルト」は変わり、デフォルトが変わるから人生も変えられる。

ちなみに、別人になりきるために作られた人格には「名前」がある。

それは「オルターエゴ」という。

パフォーマンスのアドバイザーでもあるトッド・ハーマンは、最高の自分を引き出すためにはこの「オルターエゴ」が重要だと述べている。

歌手で女優の「ビヨンセ」も、

「仕事をするときや、ステージに立つときは誰かが私の体を乗っ取るの。私が作り出したこのオルターエゴは私を守ってくれるし、本当の自分をさらけ出さずに済む」

と言っていたそうだ。

実際には「別人になりきる」ことが、本当に変化をもたらすのかどうか解明されていない部分はまだ多い。

しかし、その人にとって「別人になりきる」ことが最善ならば、やる価値は十分にあるのではないだろうか。

少なくとも私はそう思う。

また、「別人になりきる」というのは、「身銭を切る」ことでもある。

人間には2種類の脳がある。

ひとつは身銭を切っている時の脳、もうひとつは身銭を切っていない時の脳。

身銭を切ると、退屈な物事が急に退屈でなくなることがある。

たとえば、航空機の安全点検とかいう退屈な作業が、乗員として航空機に乗せられることになったとたん、退屈でなくなる。

人生に退屈感を覚えているようであれば、覚悟を決めて「別人になりきる」のもいい、ということだろう。

そういえば、私は最近「クマレル」というサービスの「クマ」になった。

ここでは、

なんかモヤモヤしているなあ」というお客様の頭の中が、「話を聴いてもらうと頭の中がスッキリする」という「クマ」を目指している。

「私はクマだ」

「私はクマだ」

この世界ではしっかりと「クマになりきろう」と思う所存である。

以上、何かの参考になれば。

Photo by Markus Spiske on Unsplash

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田中 新吾
現場と文献からの学び、コミュニケーション・ネーミングのヒントをSNSで発信中。 仕事は、ブランドのコミュニケーションデザイン・商品開発・集客が主戦場。 元マーケコンサル会社。社会課題の解決を行う事業を応援するECEF代表は兼業。 視点をつくるメディア『Point of View』の管理人。

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